5月の第2日曜日は母の日です。台湾でも母の日を祝う習慣があります。年中苦労しているお母さんの好きなものを買ってあげたり、家族連れでお母さんをご馳走したりするのが普通です。
でも今年の母の日、非常につらい人がいます。それは台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部「中央感染状況指揮センター」の指揮官、衛生福利部(日本の厚労省に類似)の陳時中・部長(=大臣)です。日本で「台湾の鉄人大臣」と親しまれている陳時中・部長のお母さまは、昨年亡くなったばかりです。
昨年の末、お母さんをなくしたばかりの陳時中・部長は、突然爆発した新型コロナウイルス感染症の大流行に直面し、悲しみをこらえて全力で新型コロナウイルスとの戦いに当たりました。
陳時中・部長は母の日を控え、台湾の報道機関のインタビューを受けました。新型コロナウイルスに対抗するため、100日以上休んでいない陳・部長ですが、「お母さんがまだ生きていれば、何を言うだろうか」との質問に対して、陳・部長は、「食事したか、ちゃんと服を着て温かくしているか」と答えました。大多数の母はこのようなタイプの方でしょう、「寒く感じるとき、お腹が空く時、母は常にそこにいて私達を待っている」
陳・部長は、お母さんのことについて、「小さい頃、父が非常に厳しかった。母は偉大な家庭主婦。素晴らしいお母さん。小さい頃から手取り足取り面倒を見てくれた。家に帰ったら必ず美味しい料理をたくさん用意してくれた。食べ物はもちろんのこと、着るものまでも面倒を見てくれた。非常に温かかった。私の大きな頼りだった」と振り返りました。
陳・部長によりますと、厳しい父がいましたが、やさしくて何でも出来る母がいたから、温かい雰囲気の中で成長することが出来ました。
母の日を控え、お母さんに一言メッセージを送らないかと聞かれたら、陳時中・部長は、「母とは非常に親しかった。言いたいことを直接母に伝えたい」と述べるにとどまりました。
台湾のメディアは、「鉄人大臣には台湾の伝統的な男性の堅持があって心の中にある、やさしい側面を人には見せない」と結論付けました。
新聞來源:RTI
編集:王淑卿
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