コロナ対策の部分緩和に批判、蘇貞昌・行政院長「状況によって調整」

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新型コロナ感染を防ぐため、屋台も接触を減らすための感染対策。(写真:CNA)

台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部、「中央感染状況指揮センター」は8日、7月12日が期限となっている「レベル3」の新型コロナウイルス感染対策を、7月26日まで延長すると発表しました。台湾の新型コロナウイルス感染対策のレベルは4段階あり、現在はその上から2番目の「レベル3」が採用されています。

この「レベル3」の期間延長と同時に、7月13日から、一部の規制が緩和されることになりました。一部緩和の対象となるのは、飲食業、スポーツジム、博物館などの業種と場所です。しかし、これに対して、基準がまちまちだとの批判が起きています。

これに対して、首相に当たる蘇貞昌・行政院長は9日、「中央感染状況指揮センター」が発表したものは一つの指針であり、各業種によって状況が異なるため、地方自治体は状況を見て弾力的に調整を提出することができると指摘しました。

蘇貞昌・院長は、「多くの業種があるため、一度ですべてを十分に満足させることはできない。各界にはそれぞれ異なる状況があるため、一部の規定は、地方自治体が各地の状況を見ながら、柔軟に調整することができる。また、中央感染状況指揮センターは各方面のデータを集めており、私も各政府関連部門に対して、各地の業者、市民の意見を反映させ、常に調整を行うよう指示している」と語り、13日までに各方面での調整を行うと表明しました。

7月13日からの一部の規制緩和は、飲食店などの店内での飲食の解禁、スポーツ施設の営業再開、「国立公園、遊園地、観光農場、植物園、文化園区、教習所、美術館、博物館、映画館、公演会場」など20の施設に対する制限の条件付き緩和などが含まれています。

ただし、「レベル3」の感染対策は引き続き実施され、外出時のマスクの着用義務付け、室内5人以上、屋外10人以上の集会の中止、結婚式と告別式の家族のみでの実施、宗教イベントと大型展覧会の開催中止、大型の会議・会食の開催禁止は継続されます。

ソース:RTI
編集:早田健文
ソース:RTI